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上映レポート

  • 監督特集プラス2『わたしたちの夏』3月16日

    「福間健二監督特集プラス2」4日目は、2011年の『わたしたちの夏』を上映しました。
    今日の福間監督は、西荻窪の本屋ロカンタンでのイベントのため不在。ゲストに主人公・千景役の吉野晶さんと、千景の友人・まり子役の松本雅恵さんを迎えてトークしていただきました。

    久しぶりに『わたしたちの夏』を見た感想について、吉野さんは「今まで気づいていなかった小さな部分が見えてきて、それがおもしろかった」と語り、松本さんは「みんな若かったですね!」と。二人が共通して強調したのは「小原早織さん演じるサキちゃんが、ほんとにかわいい‼︎」。そのあとは、撮影裏話が明かされていきました。

    劇中のまり子の家は、今は取り壊されてしまった吉野晶さんの家で撮影したのですが、本来モノトーンの室内を、いかに「まり子の部屋」らしくするかで、ダイソーに行って派手目の小道具選んで買ってきて、それをセッティングしたと言います。それがすごく楽しかったと。そのころの福間組は(今もほとんど同じです!)、美術スタッフもいないので、役者自らがセットするという状況、それをしっかり楽しんでやってくれたお二人でした。
    その日は、まり子のおじさんである千石先生(千石英世さん演じる)と三人で呑みながら語るというシーンを撮影しました。千石先生がテーブルの上に台本を置いたまま本番に入ろうとするので、「それはちょっとまずいよ」と忠告したにも関わらず、千石先生はテーブルの下にメモを置いたままの撮影だったそうです。

    また、まり子役の松本さんを推薦してくれたのは、実生活でも友人である吉野さんですが、面接した福間監督は即OKして、30分後には一緒に飲みに行ったそうです。飲み会は、この撮影にはつきもので、まり子の家のシーン撮了後も、そのまま「まり子の家」でキャスト・スタッフ全員で大宴会となりました。

    天使的存在Aとして登場する室野井洋子さんのシーンは、これまでも多く語られてきましたが、芝居的にからむのは唯一吉野さんだけ。「心身ともに芯のある人だと感じました」と吉野さん。でも「この日もやっぱり、室野井さんも一緒に飲み会しましたね!」。
    室野井洋子さんは2017年に亡くなりましたが、『パラダイス・ロスト』で、三たび映像で「参加」してくれています。

    そしてまた、まり子が歌うシーンも、その声とともに深く記憶に残っています。
    トークの最後に、なんとまり子さんが再現!
    松本さん、10年が過ぎても変わらず、すばらしい歌声でした!
    吉野さんが、「サキちゃん」主演の『あるいは佐々木ユキ』と、新作『パラダイス・ロスト』を、ぜひみてくださいと観客のみなさんにすすめてくれて、トークは笑顔のうちに終了しました。
    北風の寒さが戻った夜にいらしてくださったみなさん、ほんとうにありがとうございました。

    スタッフが、松本さんの歌に聴き惚れて、写真を撮り忘れました! 
    ごめんなさい! 劇中の「千景さん」でご勘弁を。

    特集はあと3回。17日『あるいは佐々木ユキ』、18日『サマーフィーリング』(ミカエル・アース監督)、19日『秋の理由』と続きます! どうぞよろしく!
    (宣伝スタッフ 吉祥寺の娘)

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