Reports / Kenji Fukuma's Page
上映レポート
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2020.3.23アップリンク吉祥寺 3月22日
『パラダイス・ロスト』公開3日目の3月22日。
トークゲストは、『性の劇薬』が大ヒット中の、本作に特別出演もしている城定秀夫監督。
客入りの心配な日曜日の夜にもかかわらず、たくさんのお客さんを目にしてニコニコ顔の福間監督が、「よそのトークがどうなのかは知らないけど、うちのトークは、好きな人、会いたい人に来てもらっています」と城定監督を紹介。「こちらがほんとうに学びたいと思う映画監督は何人もいませんが、城定監督はそのひとり」。と、これは福間監督が日頃いつも言っていること。「『パラダイス・ロスト』を試写と今日見てもらい、特集上映で過去作も見てもらった。それだけでとてもうれしいです」。
城定監督「福間映画を全部見ました。ふだん見るタイプの映画じゃないんですが、よかったです。福間映画、わからないところがあって、これまではわからなくてもいいと思ってきたけど、今回、スーッと入ってきて、劇映画としておもしろかったです」。福間監督「撮り終わって、ぼくがわからなくなる。途中でも、どうなるんでしょうと和田光沙さんに聞いたり、アドヴァイス受けながらやってる」。
城定監督「でも、シナリオにあるんでしょう」。
福間監督「あとで、シナリオでそうなってたな、とわかるときも」。
城定監督「『パラダイス・ロスト』、シナリオもらいましたが、けっこう書き込まれているところと書いてないところがある。むちゃなホンだなあと思いました」。
福間監督「翔とかは、『未定』にしているところが多かった。自分で考えて言ってくれ、と難問を突きつけています」。福間演出の独特さに話が及びます。「ぼくが出たところも、どう芝居していいかわからなかった。鈴木カメラマンとしゃべってくれとか」と城定監督。すると福間監督は「ジョージョーが出てくれる。前の晩に声かけたらオーケーと。うれしくてそれだけでやっている。その割にはいろいろやってもらいましたね。使ってないけど」。
和田光沙さんと小原早織さん、二人の女優のすばらしさを語る福間監督の言葉に城定監督も「和田さんはいい。小原さんもいい」とうなずきました。さらに、2016年の『秋の理由』上映でのトークにゲストで来てもらった城定監督に「和田さん、どうですか」と福間監督が尋ねたというエピソードを話し、女優の道を選ばずに福間作品には出る小原早織さんについては「それがいいんでしょうね」と。「二人が心配ないんで、それから男たちをどうするかでした」と福間監督。
「『パラダイス・ロスト』がスーッと入ってきたのは、ぼくが慣れてきたってこともあるけど、今回は死者の視線ということで見たから。言われないとわからないってのじゃない、やさしい映画。『優しい』と『わかりやすい』の両方の意味で、やさしい映画です」と城定監督。亜矢子と翔、ユキと講平、そして信代と竹田くんの「三組とも、いい感じになっていく。福間さんには珍しくセックスも入って、いいなあと思いました」。
そうでした!
城定監督の言葉のとおり、『パラダイス・ロスト』は三組のカップルが幸せになる映画だったのです。見ると客席にはカップルで来ている方たちがたくさんいます。
場内、幸福な気分が立ちのぼるなか、6月公開の城定監督の新作『アルプススタンドのはしの方』についての告知です。「ぼくには珍しい青春映画です」と城定監督。
みなさん、『アルプススタンドのはしの方』をご期待ください。
そして『パラダイス・ロスト』への応援、どうぞひきつづき、よろしく!
(宣伝スタッフ 吉祥寺の娘) - >> 記事一覧へ