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上映レポート

  • 監督特集プラス2『ザ・フューチャー』3月14日

    「福間健二監督特集プラス2」第2日は、ミランダ・ジュライ監督の『ザ・フューチャー』を上映しました。
    東京は冷え込んでなんと午後から雪が降りましたが、前向きな無邪気さが信条の福間監督は〈雪にもコロナにも負けない「監督特集プラス2」〉というキャッチを考えたそうです。そのおかげか、ミランダの「不思議なフォース」のおかげか、アップリンク吉祥寺の客席は徐々に埋まって盛況となりました。みなさん、ありがとうございました!

    上映後のトーク、福間監督は「『ザ・フューチャー』を初めて見たのは、2013年3月、『あるいは佐々木ユキ』を公開した直後でしたが、大事なことに気づかされた」と切りだして、ミランダ・ジュライの表現と仕事のしかたへの深い共感を語りました。

    「ミランダ・ジュライは、『君とボクの虹色の世界』で賞をもらったあと、この第二作のシナリオをどう書いていいかわからなくなった。その大変さと、彼女の演じるソフィーの行動と心の動きが重なっている。ソフィーのなかに、パフォーマンス・アーティストである自分の持てる力を全部注ぎ込んでいるんです。映画って、そうじゃなきゃいけない」。

    「演技って、ただ演じるだけだったら、なにかをなぞるだけになる。ソフィーをどうやっていいかわからなくなったら、ミランダ自身が出ていい。そうやっている。それは、ぼくもいつも自分の映画の出演者に望んでいること。『パラダイス・ロスト』の和田光沙さんにも言いました。亜矢子、どうやっていいか迷ったら、和田さんの自分が出ればいいって」。

    「おもしろい映画って、見ていて自分も撮りたくなる。ミランダ・ジュライ作品にもそう思わせる要素がたっぷり。プロのただ巧いという技術とたたかっているところがあって共感します。このミランダを体験してから撮ったのが『秋の理由』と『パラダイス・ロスト』。それまでの4本にはなかったものが出ているかな」。

    というわけで、このあとの「福間健二監督特集プラス2」、ますます楽しみになってきました。どうぞ、見に来てください! (宣伝スタッフ 吉祥寺の娘)

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